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安全保障法案の衆議院採決の強行に抗議し,同法案の廃案を求める会長声明

安全保障法案の衆議院採決の強行に抗議し,同法案の廃案を求める会長声明

 本年7月15日,衆議院・我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会において,いわゆる「平和安全法制整備法案」及び「国際平和支援法案」(以下,併せて「本法案」という。)の委員会採決が強行され,翌16日,衆議院本会議において可決,本法案は参議院に送付された。

本法案は,歴代内閣がこれまで一貫して憲法9条に反し許されないとしてきた集団的自衛権の行使を可能にし,日本に対する武力攻撃がなくても,自衛隊の国外での武力行使を認めるものである。これは,「憲法第9条の下において許容される自衛権の行使は,我が国の防衛のための必要最小限度の範囲にとどまる」との従前の政府解釈を事実上放棄しこれを逸脱するものであり,国際紛争解決の手段としての武力行使を放棄する憲法9条に明らかに違反する。また,同法案は,政府解釈の変更や立法によって憲法9条,特に同条2項の改正と同様の結果をもたらそうとするものであって,憲法改正には通常の法律制定とは異なる厳格な手続を要すると定めた憲法96条を僭脱し,立憲主義を根本から掘り崩すものである。

当会は,このような観点から,これまで,2014(平成26)年5月31日付「憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認することに反対する決議」や本年5月30日付「安全保障法制立法に反対する決議」を発出し,集団的自衛権の行使や本法案に反対の意思を重ねて表明してきた。日本弁護士連合会や全国の弁護士会も当会と同様に,本法案に反対の意思を表明している。圧倒的多数の憲法学者も,本法案は違憲ないし違憲の疑いがあると表明している。内閣は,これまで,本法案の国会審議において国民の理解を得るとしてきたが,本法案の国会審議においては,本法案が憲法違反であることがますます明らかになり,各種世論調査では,本法案に関する政府の説明は不十分であるとの意見が8割程度,今国会での成立に反対との意見も6割弱であった。

本法案の衆議院での採決強行は,こうした法律家や憲法学者の意見,そして国民世論を無視したものであり,民主主義を根本から破壊するものであって,到底許されるものではない。当会は,このような暴挙に強く抗議するものである。
本法案は,審議すればするほど違憲性が明らかになるものであり,その成立は断じて許されるものではない。当会は,参議院に対し,良識の府として本法案を徹底的に審議した上でこれが違憲であることを改めて明確にするとともに,本法案を可決しないこと,及び,衆議院に対し,本法案が参議院から返付された場合であっても,その再可決を断念し,本法案を廃案にすることを求める。また,内閣に対し,自ら本法案の撤回を行うことを求める。

加えて,当会は,法律家団体として,県民・国民と協働して,本法案の廃案に向けた取り組みを全力で行っていく決意であることを表明する。

2015(平成27)年8月4日
福島県弁護士会
会長  大 峰  仁

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