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特定秘密保護法案の衆議院での採決強行に強く抗議する会長声明

2013年(平成25年)11月26日,特定秘密保護法案の採決が強行され,衆議院を通過した。

同法案が国民の知る権利を侵害する危険性を有しており,廃案にされるべきことは日本弁護士連合会や当会を含む全国各地の弁護士会のみならず,国民各層から意見表明がなされてきたところである。さらに,11月21日には,国連人権理事会のフランク・ラ・ルー特別報告者からも,ジャーナリストや内部告発者を脅かす危険性があるとして,同法案への懸念が表明された。4党による修正案においてもその危険性は何ら減じられていない。

また,4党による修正案については提出されたばかりであり,ほとんど実質的な審議らしきものはまだなされていない。

11月25日に福島県で開かれた衆議院国家安全保障問題に関する特別委員会(以下,「委員会」という)の地方公聴会では,当会からの出席者を含め出席者7名全員が法案の内容に反対ないし懸念を示したのであるから,政府としてはそれらの懸念を払拭するためにも慎重審議を行うべきであった。

委員会がなぜ福島の地においてのみ地方公聴会開催を決定したのかについては不明であるが,被災地福島の意見を少しでも聞き入れる考えがあれば,福島における地方公聴会終了から24時間が経過しない時点において,委員会採決を行うことなどあり得ないものである。

結局のところ,衆議院では,法案の骨格ともいうべき重罰主義及びプライバシー侵害性の高い適性評価制度について,根本的見直しに向けた議論がなされなかったものである。「国家安全保障と情報への権利に関する国際原則」(ツワネ原則)との整合性についても検討されておらず,上記のとおり,十分な審議が行われないまま,採決が強行された。極めて拙速と言わなくてはならず,法案のもたらしかねない重大な影響に鑑みると到底是認できない。

国民主権を形骸化しかねない法案について,民意を軽視した形で採決を強行したことは,国民主権の基本原理に反し,被災地住民の想いを余りにも軽んずるものと言わなくてはならない。原発事故直後,情報の不開示若しくはその伝達の不全により,無用の被ばくを強いられ,または,極度の不安に陥れられた福島の多くの住民の想いは,拙速な採決により踏みにじられたと言わざるを得ない。

当会は,同法案の拙速な採決について強く抗議するとともに,参議院においては,このような拙速な審議に盲従することなく,被災地福島の住民の声はもとより国民の声に真摯に耳を傾け,参議院において十分な審議を尽くすよう要請するものである。

以上

2013年(平成25年)11月29日
福島県弁護士会
会長 小池 達哉

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