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すべての子どもに十分な教育の機会を保障するための施策を求める決議

当会は,2011年(平成23年)2月総会において「貧困の連鎖を断ち切り,すべての子どもに人間らしい生活と発達を保障するための施策を求める決議」を採択した。これは,当時の子どもの貧困の状態が,憲法上の人権を侵害するものであると同時に,貧困の連鎖と拡大により日本社会全体の崩壊につながりかねないとの認識の下に,医療制度,保育,就学援助,学童保育や奨学金などの充実のための施策を求めたものである。
その後,2013年(平成25年)に子どもの貧困対策の推進に関する法律が制定され,2014年(平成26年)には,同法の施行に伴い子供の貧困対策大綱が策定され,各種の施策が実行されつつあるが,予算の裏付けが未だ十分とはいえず,本格的な改善がなされるには程遠い現状である。
例えば,子どもの就学を支える就学援助は生活保護基準と連動している自治体も多いが,この間相次いで行われている生活保護基準の引き下げにより,かえって支援が及ばなくなっている貧困世帯も出ているなど,子どもの教育の機会の確保の観点から多くの課題が存在している。
2012年(平成24年)に16.3%と過去最悪であった子どもの貧困率は,2015年(平成27年)において13.9%とされているが,いまだに7人に1人の子どもが貧困状態に置かれている状態は看過できるものではなく,子どもの貧困の解消に向けたさらなる施策の推進が必要である。
貧困の連鎖を断ち切り,生まれ育った環境で将来が左右されないようにするためには,子どもの教育の機会を確保することが何より重要である。
以上から,当会は,子どもの貧困を解消させて貧困の連鎖と拡大を断ち切るために重要な喫緊の課題として,次の施策の充実を求める。
1 国に対し,就学援助の充実と地域格差の解消のため財政措置を講じること。
2 国及び県内地方公共団体に対し,義務教育段階での完全給食の実施と無料化を図ること。
3 国に対し,高校生等奨学給付金制度につき支給額の増額,周知・申請方法の改善及び代理受領を含む制度の活用の改善等制度の充実を図ること
4 国及び独立行政法人日本学生支援機構に対し,公的奨学金は給付型を原則としてさらに拡充を図ること,及び貸与型奨学金についても所得連動型返済制度の導入や返済困難者への救済制度の拡充を図ること。
5 国に対し,大学等進学者へ保護を行うことを認めるよう,生活保護の実施要領の改正をすること。生活保護受給世帯の大学等進学者又はその予定者が得たアルバイト料等が大学等進学及び就学に必要な費用に充てられる場合には,収入として認定しない取り扱いとし,かつ,その運用基準は,子どもの進学・就学を阻害することがないよう特に配慮されたものとされること。
以上,決議する。
2019年(平成31年)2月22日
福島県弁護士会

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